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【新幹線開通で30%上昇も】地価公示価格の推移からみる不動産の選び方

不動産投資を始める際、「高い収益が得られる物件を安く手に入れたい」と、一度は誰もが考えたことがあると思います。

しかし、実際には都心部の不動産は高値安定。近年は特に価格の上昇が顕著で、なかなか実際の物件の購入に踏み切れない方も多いのでは?

今回は、一般的に「不動産価格が上がる」と言われている変化があった時に、実際に各地でどのくらいの地価変動が起きたかをご紹介します。

「不動産の価値が思うように上がらなかった」と後悔する前に、これまでの地価上昇の傾向を振り返ってみませんか?

新幹線開通で地価が上がる街には法則がある!?

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過去の新幹線開通後の地価上昇率
エリア 要因 地価 地価変動率
1983 新潟県新潟市 上越新幹線開通 7.8万円/m2 28.79%
1992 山形県山形市 山形新幹線開通 18.4万円/m2 10.43%
1998 秋田県秋田市 秋田新幹線開通 10.2万円/m2 -0.26%
1998 長野県長野市 長野行(北陸)新幹線先行開通 13.7万円/m2 -5.91%
2016 石川県金沢市 北陸新幹線開通 10.5万円/m2 4.07%

北海道新幹線の新青森〜新函館北斗の開通が話題になっていますが、新幹線の開通も土地や不動産の価値に大きな影響を与えます。

実際、2016年の地価公示価格を見ると、昨年開通した北陸新幹線の金沢駅周辺エリアでは、開通前から約4%の地価上昇がみられ、日本全国の中でも高い上昇率を記録しました。

しかし、過去の例を見ると上越新幹線開通前後の新潟市や、山形新幹線開通後の山形市で大幅な地価上昇が見られるのに対し、新幹線の開通が地価にあまり影響を与えていないエリアもあります。

新幹線開通による地価変動は、当時の景気状態や不動産業界の状況も関連性がありますが、地価が上昇する地域には、新幹線開通で大都市とアクセス向上や、観光地としての元々人気を兼ね備えているなどの条件を備えている傾向にあります。

新線開通は必ずしも地価が上がるわけではない!?

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2020年の東京オリンピック開催に向け、各地で鉄道路線の新設が進められています。

しかし、鉄道の新線は地価を大きく変動させる要素の一つですが、必ずしも地価が上昇し、資産価値が維持されるわけではありません。
昨年開通した上野東京ラインは、常磐線エリアから乗り換えなしで東京駅に絵行けるという触れ込みで、地価上昇が期待されていたエリアですが、不動産価格の急激な上昇はありませんでした。

過去10年間の新線開通時の地価上昇率の推移
エリア 要因 地価 地価変動率
2006 茨城県つくば市 つくばエクスプレス(TX)線開通 6.4万円/m2 -0.53%
2008 大阪府大阪市中央区 阪神なんば線開通 292.1万円/m2 25.38%
2015 千葉県柏市 上野東京ライン開通 15.5万円/m2 -0.44%
2016 宮城県仙台市太白区 仙台市営地下鉄東西線開通 6.9万円/m2 3.16%

一方で阪神なんば線開業当時のなんば駅周辺のように、計画通りの急上昇を見せる場合もあります。

開業後の数年間は、利用者数の状況や周辺環境の変化によって、激しく地価が上下する傾向もあるので、投資不動産の購入をご検討されているエリアの特徴をしっかりと見極めておきましょう。

今後数年間で開業が決定している鉄道新線は下記の通りです。オリンピックに向けて、首都圏でも羽田空港へのアクセス線など、新線の開発計画が浮上してはいますが、まだまだ計画段階にあり、実現には時間を要しそうな状況にあります。

今後開業が予定されている新線計画
開通予定年 エリア 区間
2018 神奈川県 相鉄線 西谷駅〜羽沢駅間
2018 大阪府 おおさか東線 放天駅〜新大阪駅間
2020 福岡県 福岡市営地下鉄七隈線 天神南駅〜博多駅間

今後、開業にむけて準備が進む新線は、首都圏周辺エリアや、地方都市に多く見られます。もし、新線開業エリアへの投資不動産の購入を検討されていらっしゃるようでしたら、下記を参考にされてみてはいかがでしょうか?

需要がある新駅は地価上昇もある!?

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不動産の資産価値に大きな影響を与える要素に新駅の設置が挙げられます。需要があるエリアへの交通網の整備は、不動産価格に大きく影響を与えますが、需要が少ない場合や、もともと利便性が高いエリアへの新駅設置の場合には、地価上昇につながらないケースも見受けられます。

新駅開通後の地価変動率(東日本)
エリア 要因 地価 地価変動率
2009 埼玉県さいたま市西区 川越線西大宮駅開業 12.5万円/m2 3.73%
2009 府中市西府町 南武線西府駅開業 27.0万円/m2 9.31%
2010 川崎市麻生区 小田急線はるひ野駅開業 22.5万円/m2 -3.76%
2010 千葉県流山市 TX線流山おおたかの森駅開業 10.8万円/m2 2.86%

新駅設置による周辺エリアの開発は、関東よりも関西エリアに多く見られます、これまでにも沿線を走るライバル鉄道会社への対抗手段として、新駅設置による利便性の向上を図ってきました。

新駅開通後の地価変動率(西日本)
エリア 要因 地価 地価変動率
2008 姫路市勝原区 山陽線はりま勝原駅開業 7.9万円/m2 1.03%
2009 京都市南区 京都線桂川駅開業 17.8万円/m2 3.85%
2015 神戸市灘区 神戸線摩耶駅開業 26.8万円/m2 3.23%

特にJR西日本の京都線、神戸線沿線では、この10年間で4駅も設置されており、新駅が地価にも影響を与えてきました。

この傾向は中心部だけではなく、JR西日本の京阪神近郊エリアにもみられます。
実際、2008年に山陽本線に開通したはりま勝原駅(兵庫県姫路市)では、神戸の中心三宮まで約50分とアクセスの向上により、地価上昇が見られました。

2016年春にも、はりま勝原駅と同じ新快速の沿線に東姫路駅(姫路市市之郷字高田)と摩耶駅(神戸市灘区)が開業し、今後の動向が注目されています。

今後、JR西日本は大阪の一等地である梅田貨物駅跡周辺への新駅設置を予定しており、高値安定傾向が続く都心エリアとは異なる不動産投資の魅力を秘めたエリアと言えるでしょう。

地価急上昇エリアは開発計画を見極めるべし!?

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地価の上昇が著しい現在、高価格のエリアは都心に集中しています。
その一方、急激な地価上昇を記録しているエリアは関西、名古屋といったLCCが就航している地方都市や、ニセコや沖縄などの人気リゾート地に集中しています。

2016年 地価上昇率が高いエリア
エリア 地価 地価変動率
大阪府大阪市中央区 181.2万円/m2 21.65%
愛知県名古屋市中村区 100.6万円/m2 7.08%
沖縄県那覇市 16.5万円/m2 2.88%
北海道虻田郡倶知安町 1.7万円/m2 5.40%

都心エリアよりも不動産価格が抑えられているため、少額投資に踏み切りやすい点が魅力ですが、実際に物件を購入する前に、周辺エリアの整備計画をきちんと見極めておくようにしましょう。

一定数の需要がある地方の不動産ですが、地価が急激に上昇しているエリアは、将来的な再開発が予定されている傾向があります。

再開発が行われると、住みよい街に整備されるため、工事前よりも入居者が見つけやすくなる傾向にあります。

再開発の計画を確認しながら、物件の運用計画や、どのような人にニーズがあるかなどを吟味して物件を探すようにしましょう。

不動産投資の成功には情報の見極めが肝心!?

不動産価格の高騰が続く現在、高収益の物件をお手頃価格で手に入れたいとお考えの方も多いと思います。

不動産価格の上昇には、表面的な交通網の整備などの表面的なものだけではなく、さまざまな要素の見極めが大切です。

もし、地価変動が予想されるエリアで投資不動産の購入をお考えのようでしたら、今回ご紹介させていただいた事例を参考に、投資プランに見合った物件を探されてみてはいかがでしょうか?

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不動産投資のプロフェッショナルが、投資に関わる市況や知識などを、プロならではの視点からわかりやすくお伝えしていきます。日々変化するトレンドを逃さずチェックしてください。

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