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給与と家賃の合計額に注意!</br>不動産投資で支払う所得税の額を調べてみた

取引件数が、前年同月比の14.4%増(国土交通省 2016年2月発表)と、動きが活発な不動産業界。新規の投資用物件の購入を検討されている方もいらっしゃることでしょう。

あなたは投資物件を購入する際に、何を一番重視していますか?

価格やエリアも大切ですが、意外な盲点になりがちなものが「税金」です。

「難しい計算はしていないけれど、人気エリアだから大丈夫!」などと、具体的な運用プランを組まずに購入してしまうと、後々の資金繰りに苦労する可能性もあるため、非常に危険です。

今回は、毎年の不動産収益に発生する「所得税」に焦点を当て、実際に物件を購入した場合の所得税額を年収別にご紹介します。
もし「不動産投資を考えているけれど、運用できるか不安だ」という方は、参考にされてみてはいかがでしょうか。

最大45%も納税!?知っておきたい所得税の計算

不動産収入に対して課税される所得税ですが、計算が複雑で、「実際にどのくらい支払えば良いのかわからない」という方もいらっしゃるのでは?

所得税は不動産収入だけでなく、給与などの年収を合わせた額に課税されます。

実際の計算は

(※年間収入+不動産収入)×税率−控除額

という式で求められ、実際の計算には下表の税率や控除額が用いられます。

年収別に見る所得税率と控除率
課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

2倍の税金を払っていたかも?所得別に見る納税額の違い

「表や数字を見ただけでは、よくわからない」という方や、「目安だけでもいいから知りたい」という方のために、実際の物件を購入した場合を想定し、年収別の所得税の支払い額をご紹介します。

今回購入するのは、下記の物件です。

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※ 写真はイメージで、実際の物件とは異なります

物件情報
物件情報
物件価格 2390万円(税込)
利回り 11.34%
戸数 4戸
満室時想定年収 83万9,160円(税込)

参考:
http://fudosan.cbiz.ne.jp/detailPage/sale/65705/181056579/65705/?&allsup=65705&fr=g

2,390万円、利回り11.34%の中古物件を購入した場合、毎年の家賃収入は

2,390万円×0.0134(利回り11.34%)

という計算により、83万9160円となります。

日本人の平均年収 511万円の場合

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まずは、日本人男性の平均、年収511万円(2014年 国税庁「民間給与実態調査」)の方が、上記の物件を購入した場合の所得税が課税額は、

511万円(年収)+83万9,160円(家賃収入)という計算により、594万9,160円です。

実際の所得税額は、年間収入額ごとに決められた税率と、控除額によって決められます。

今回のケースでは、594万9,160円(収入)×0.2(所得税率20%)−42万7,500円(控除額)で、毎年の所得税納税額は、110万4,332円となります。

50代の平均年収 756万円の場合

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次に、50代日本人の平均と同じ、年収756万円の方が、物件を購入した場合の所得税を見ていきます。

課税対象額:756万円(年収)+83万9,160円(家賃収入)=839万9160円
所得税額:839万9160円×0.23(所得税率23%)−63万6,000円=178万5,526円

年収756万円の方が前述の物件を購入した場合、毎年178万5,526円の所得税が発生します。

給与所得者の4% 年収1000万円の場合

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そして最後に、給与所得者の約4%しかいないと言われている年収1000万円の方が、物件を購入した場合の所得税を見ていきます。

課税対象額:1,000万円(年収)+83万9,160円(家賃収入)=1,083万9,160円
所得税額:1,083万9,160円×0.33(所得税率33%)−153万6,000円=334万6,965円

年収1000万円の方が前述の物件を購入した場合、毎年334万6,965円の所得税が発生します。

前項に記載されている年収756万円の方と比べて、所得税の納税額は約2倍。一気に跳ね上がる所得税納税額にビックリされた方も多いのではないでしょうか。

中古物件のリフォームが効果的!?所得税の支払い額を減らすためには?

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意外に支払額が多い所得税。「少しでも支払い額を減らしたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。

ここでは、毎年の所得税の支払いにお悩みの方のために、不動産の特性を生かした節税の方法をご紹介します。

所得税の支払い額を減らすには「損益控除」が役立つ

不動産所得は、一般的に「税金対策」が立てやすい資産だと言われており、所得税に関しても例外ではありません。

不動産の所得に対する税金対策として、もっとも一般的なものが「損益通算」を利用した節税です。

これは不動産所得のなかから、発生した損失額を差し引けるという制度で、

例えば100万円の不動産所得があった場合でも、その年に損失が40万円あった場合には、損失分を差し引いた60万円分に対して所得税が課されます。

原則、損失額に制限はありません。そのため、収益以上の支出を計上し、赤字状態を作り出せば、所得税課税の対象外となり、大幅な節税も可能です。

不動産投資で手軽に所得税を節約するには?

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不動産所得の「損益通算」の対象として、最も一般的なものは、不動産のリフォームです。

不動産を所有していると、10年〜15年に1回程度、リフォームや大規模修繕工事が必要になります。

どの場所をどのようにリフォームするかは、予算や個々の物件状態によって変わりますが、一般的に工事費用が最低50万円程度は必要な場合が多く見られます。

リフォームは工事費用が高額である一方、工事箇所の見映えをアップさせ、入居者を見つけやすい状態にすることができるので、非常に魅力的です。

税金対策だけでなく、収益率向上のために、積極的に取り入れるようにしましょう。

リフォーム価格の目安
項目 価格の目安
キッチン 100〜150万円
浴室 50〜100万円
トイレ 最大50万円程度
外壁 100万円程度
屋根 50〜100万円
全面リフォーム 200〜300万円

所得税の支払いを減らす物件の選び方

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所得税対策にリフォーム工事が有効な点は、ご理解いただけたと思いますが、実際に物件は、どのように選べばよいのでしょうか?

一般的に、マンションやアパートなどの「区分所有建物」は、思い通りのリフォームをすることが出来ません。

大規模なリフォームはマンション住民の投票によって決められるため、案が可決されない限り、リフォーム工事が行われることはないため、不甲斐ない思いをされているオーナーの方もいらっしゃることでしょう。

「どうしても、物件を思い通りに運用したい」という方にオススメしたいのが、中古物件の1棟購入です。

物件を1棟購入すれば、すべての議決権があなたに委ねられることになるため、自由にリフォームすることができます。

中古マンションは、入居率などの新築物件よりも多くの情報を用いて検討できるため、きちんとした運用プランが求められる不動産投資には適していると言えるでしょう。

地価高騰でも不動産を1棟購入するには?

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※ 写真はイメージです。

不動産価格が全国的に高騰傾向にある現在、「マンション1棟なんて、高額すぎて絶対に購入できない」と感じられた方もいらっしゃると思います。

都内の新築マンションと同等の3000〜4000万円代でも、中古マンションを買うためために、地方都市の人気エリアを選ぶ方法もあります。

2016年地価公示価格
エリア 住宅地 商業地 全用途
全国 ▲0.2 0.9 0.1
東京圏 0.6 2.7 1.1
大阪圏 0.1 2.7 0.8
名古屋圏 0.8 3.3 1.3
地方中枢都市 2.3 5.7 3.2

2016年の地価公示価格では、都心部の高値安定傾向と、地方都市の急激な地価上昇が見られました。

2016年で最も地価上昇率が高かったのは、大阪ミナミの中心部、心斎橋筋商店街の一角で45.1%増。特に観光地や再開発エリア周辺で地価高騰が際立っていました。

しかし、高騰傾向にあるものの、都心部の不動産よりはお手頃な価格で購入できる
ケースが多いので、「都心部では、投資プランに見合った物件が見つからない」と頭を抱えている方は、地方都市に視野を広げてみるのも、一つの方法です。

毎年の所得税を減らすには、中古物件の1棟買いが効果あり!

不動産を購入すると、毎年の納税に頭を抱えることでしょう。

「投資物件を購入してみたものの、税金の支払いがほとんどで、ほとんど手元に残らなかった」と後悔しないためにも、物件選びはとても重要です。

今回ご紹介させていただいた所得税の節約方法と物件の選び方は一例ですが、もし「税金を少しでも節約したい」とお考えでしたら、この機会に中古物件の1棟購入を検討されてみてはいかがでしょうか?

ライター紹介About the Writer

プレミアムバリューバンク

不動産投資のプロフェッショナルが、投資に関わる市況や知識などを、プロならではの視点からわかりやすくお伝えしていきます。日々変化するトレンドを逃さずチェックしてください。

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