COLUMN

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不動産投資家ならば絶対に知っておきたい民泊トラブル事例

国土交通省が発表した2016年4月の商業用不動産の総合指数は、前年同月比の4.8%増加、14期連続のプラス傾向を見せるなど、盛況が続く不動産業界。新規での不動産投資を検討されている方も多いと思います。

マンションなどへの投資も引き続き顕著な伸びを見せている一方、需要拡大により新たに注目を集めているのが民泊です。

東京オリンピックに向けて、今後増加していくと言われている「民泊」ですが、まだまだ法整備が追いついていないこともあり、「関心はあるけれど、事態が落ち着くまで静観している」という方も多いのでは?

今回は、「需要があるのは知っているけれど、民泊がどのようなものかいまいち理解できていない」という方や、「民泊に関心はあるけれど、実際の物件購入には至っていない」という方のために、民泊を取り巻く現状や、これまでに実際に発生したトラブルをご紹介します。
もし、民泊利用のために新規で不動産の購入されているようでしたら、参考にされてみてはいかかでしょうか?

参考:
http://tochi.mlit.go.jp/wp-content/uploads/2016/06/7f82bd628eab407c2b0b8c7b02ffb8a5.pdf

4年で5万室も増える!?今話題の「民泊」とは?

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仲介サイト「Airbnb」の普及などによりニュースなどで取り上げられることも多い「民泊」ですが、法律にきちんとした定義が記載されているわけではありません。

しかし、「旅館業法」を根拠に、ホテルや旅館、下宿以外で宿泊料を支払って営業している施設のことを指し、簡易宿所に該当するものと言われています。

日本政府は、この民泊を2020年の東京オリンピックまでに訪日外国人観光客数2000万人を目標にしており、2015年には、3年連続増加の1943万人。着実に増加傾向にあります。

一方で、現在も宿泊施設不足は深刻で、2020年に2000万人の観光客を受け入れるには、さらに55,000室の民泊が必要だという研究結果が発表されています。

参考:
http://www.dbj.jp/pdf/investigate/area/kansai/pdf_all/kansai1603_01.pdf

短期利用と通年営業はNG!?民泊の現状

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日本政府は2016年末をめどに、法律整備が急速に勧めていますが、まだまだ法律対応が追いついていません。

現在、東京の大田区と大阪府で民泊を合法的に行える条例が制定されていますが、6泊7日以上の宿泊者しか受け入れることができない、営業日数は180日以下などの制限があり、まだまだ利用者にとって使いやすい制度が整っているとは言いにくいのが現状です。

もし民泊事業を目的に、物件の購入を検討されているようでしたら、ニュースやインターネット、観光庁などが発表する最新の動向をきちんと調べた上で、物件を選ぶ必要があります。

参考:
http://www.mlit.go.jp/kankocho/page06_000093.html

周辺住民とのトラブルも!民泊を始める前に知っておきたい事例

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参考:
http://www.nippon.com/ja/genre/economy/l00141/

全国で着々と整備が進められている民泊ですが、法整備が遅れていることもあり、各地でトラブルも報告されています。

ここでは、これまでに起きたトラブルの事例を紹介します。

法律が整備されていないため、オーナーのご自身で対応しなければならないこともありますが、購入前にきちんと対策方法を考えてきましょう。

騒音やゴミ問題も!周辺住民のトラブル対策は必須

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民泊を運営した際に、多く見られるのが周辺住民とのトラブルです。

夜遅くまで騒ぐ、ゴミを捨てないなどのトラブルが全国各地で報告されています。

周辺住民とのトラブルは施設の円滑な運用に支障をきたす可能性があり、投資家目線で見ると、高リスクな状況にあります。

現在、民泊の利用者は中国人観光客が占めていますが、日本とは異なる習慣や価値観を持つ国の方の利用も想定されます。

周辺住民とのトラブルを避けるために、物件購入前に、具体的な施策を考えておく必要があります。

気づいたら犯罪の温床に!?利用方法をめぐるトラブル

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現行法では民泊として貸し出した部屋で、利用者がどのように過ごしているかがわかりにくい点も問題です。

2015年7月に東京都渋谷区のマンションで起きた幼児転落事故は、民泊として利用していた外国人観光客によるものだと言われています。

参考:
http://www.asahi.com/articles/ASH7R01CRH7QUTIL05K.html

一時利用者の観光客が、住宅の利用者と同じ意識をもって利用してくれるとは限りません。

事件や麻薬取引に利用され、部屋を貸し出していただけで犯罪に加担してしまう可能性も残されています。

物件の購入前に、犯罪に巻き込まれないための具体的な運営方法を考えておきましょう。

マンションの民泊利用はNG!?裁判で争われた例も

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民泊によるトラブルが裁判になった事例も出てきています。

分譲マンションの管理人が、オートロックにも関わらず特定の2部屋に外国人観光客の出入りが増えたことや、騒音への苦情が相次いだことに不信を感じ、仮処分を申し立てました。

結果は、裁判所は、マンションの管理規約の「専ら居住として利用する」に違反するとして、オーナーに対して差し止めを命じ、民泊利用を認めない判断を下しました。(2016年1月27日 大阪地裁)

まだまだ法的な整備の余地は残されているものの、この判例は今後の指標の要素になる可能性もあります。もし、民泊利用を目的に不動産の購入を考えられているようでしたら、最新のニュースや、物件購入前に書面をきちんと確認しておきましょう。

参考:
http://www.news-postseven.com/archives/20160103_373618.html?PAGE=2

都心だけではない 民泊向きの物件探し

法律整備はまだまだですが、着実にニーズは増えている民泊。

新たなビジネスの可能性を秘めている領域であることに疑いはありません。

ここでは、「法整備はまだまだこれからだけど、いち早く民泊に適した物件を探してみたい」という方のために、物件選びの方法をご紹介します。

2016年 地価公示価格

順位 都道府県 土地価格 前年比
1位 東京都 83万9661円/m2 5.11%
2位 大阪府 23万9048円/m2 2.87%
3位 神奈川県 23万5534円/m2 1.33%
4位 京都府 17万4727円/m2 2.51%
5位 愛知県 15万5071円/m2 3.34%

上の表は、2016年に発表された地価公示価格を示したものです。オリンピックを控えた東京はもちろんですが、関西空港へのLCC就航により、観光客が大幅に上昇している大阪や京都などの地方都市も顕著な伸びが見られます。

参考:
http://www.pref.osaka.lg.jp/kanko/kokusai-data/

都心は引き続き地価高騰傾向にありますが、民泊利用向けの物件を探すのであれば、不動産価格が安く、需要が高い地方都市エリアへの投資も、成功をつかむための選択の一つと言えるでしょう。

民泊でのトラブル防止には一棟買いがおすすめ

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民泊をめぐるトラブルは、周辺住民や管理業者との間に多く見られます。トラブルの原因を減らし、効果的な投資を実現するためには、物件を1棟購入するのも有効策です。

2016年の地価上昇率の高いエリア

エリア 地価 地価変動率
大阪府大阪市中央区 181.2万円/m2 21.65%
愛知県名古屋市中村区 100.6万円/m2 7.08%
北海道虻田郡倶知安町 1.7万円/m2 5.40%
沖縄県那覇市 16.5万円/m2 2.88%
東京都23区 89.4万円/m2 2.08%

上の表は、2016年の地価上昇率が高いエリアを示したものです。訪日観光客の約30%が訪れる大阪府のほか、観光や再開発が盛んな地区で大幅な地価上昇が見られました。

地方都市では、都心で新築ワンルームマンションの販売価格と同等の3,000〜4,000万円程度でも、中古物件を一棟購入することができます。

民泊として利用するために、改修工事も必要になる点を踏まえても、これらの物件の運用を検討する余地はあると言えるでしょう。

さらに現在、日銀のマイナス金利の導入により、不動産融資も受けやすい情勢にあります。もし、この機会に物件購入を考えられているようでしたら、さらなる追い風になることでしょう。

終わりに

需要拡大に伴い、議論が進められている民泊。投資家の皆さんの中にも、関心をお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか?

まだまだ法律整備が不透明で、それを起因とするトラブルも多く見られますが、誰よりも早く民泊をスタートさせてみたいという不動産投資家の皆さんは、今回ご紹介させていただいた情報を参考に物件を探されてみてはいかがでしょうか?

ライター紹介About the Writer

プレミアムバリューバンク

不動産投資のプロフェッショナルが、投資に関わる市況や知識などを、プロならではの視点からわかりやすくお伝えしていきます。日々変化するトレンドを逃さずチェックしてください。

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